2011年2月27日日曜日

2月に読んだ本

長らく更新していませんでした。2月は仕事が忙しくなかなか本が読めませんでしたが、それでもなんとか読んだ本を紹介します。

まず、1月終わりにアメリカ出張中に購入したゲーム理論の入門書です。Dixit, A. K. and Nalebuff, B. J. (2008) The Art of Strategy: A Game Theorist's Guide to Success in Business and Life, New York: W. W. Norton & Company. 訳 アビナッシュ・ディキシット、バリー・ネイルバフ(2010)『戦略的思考をどう実践するか:エール大学式ゲーム理論の活用法』嶋津祐一、池村千秋訳、阪急コミュニケーションズです。訳本も昨年末に出ていて買おうか迷っていましたが、英語が安いので、アメリカで買ってきました。前作を上回るパワーです。ゲーム理論を数式を使わずに説明するアプローチは前作と変わるところはないのですが、囚人のジレンマ、ナッシュ均衡、オークション理論、投票、インセンティブなど、ゲーム理論の基礎を非常に楽しく教えてくれる良書です。ケースも豊富ですし、コラムも楽しく、読み飽きません。理論書のような厳密性はありませんが、変な理論書よりも絶対によくできています。
目次
Preface
Introduction: How Should People Behave in Society?
Part 1
1 Ten tales of Strategy
2 Games Solvable by Backward Reasoning
3 Prisoners' Dilemmas and How to Resolve Them
4 Beautiful Equilibrium

Epilogue to Part 1
Part 2
5 Choice and Chance
6 Strategic Moves
7 Making Strategies Credible
Epilogue to Part 2: A Nobel History
Part 3
8 Interpreting and Manipulating Information
9 Cooperation and Coordination
10 Auctions, Bidding and Contests
11 Bargaining
12 Voting
13 Incentives
14 Case Studies
Further Reading
Workouts
Notes
Index
前作Dixit, A. K. and Nalebuff, B. J. (1991) Thinking Strategically: The Competitive Edge in Business, Politics, and Everyday Life, New York: W. W. Norton & Company. 訳 アビナッシュ・ディキシット、バリー・ネイルバフ(1991)『戦略的思考とは何か―エール大学式「ゲーム理論」の発想法 』訳 菅野隆、嶋津祐一、TBSブリタニカ。
と同様、普通のビジネスマンがゲーム理論の基本を理解するための素晴らしい1冊です。両方ともお薦めですね。

次の英語の本は、Cusumano, M. A. (2010) Staying Power: Six Enduring Principles for Managing Strategy and Innovation in an Uncertain World (Lessons From Microsoft, Apple, Intel, Google, Toyota, and More), Oxford: Oxford University Press.
です。MITの看板教授であるクスマノの最新刊。トヨタやホンダに紙面が割かれており、反面、日本のコンピュータ産業が規模を追いかけたことによる失敗など、非常に読みやすく書かれている。何がインテル、マイクロソフト、グーグル、アップルを成功に導いたか、非常に明晰な英語で書かれている良書です。訳が出ればいいのにと思います。
目次
Acknowledgement
Introduction: The Principles of "Staying Power"
1 Platforms, Not Just Products
2 Services, Not Just Products (or Platforms)
3 Capabilities, Not Just Strategy
4 Pull, Don't Just Push
5 Scope, Not Just Scale
6 Flexibility, Not Just Efficiency
Conclusion: The Power of Ideas and Research
Appendix 1: The Research Challenge: In Search of "Best Practice"
Appendix 2: Additional Tables
References
Index

まだ読んだ本あります。また紹介しますね。

2011年2月17日木曜日

就職活動に思う

お久しぶりです。

最近仕事が忙しく、本が読めていないが、近日中に読み終わるのでお待ちください。

人事部から、採用活動の面接官の依頼が来た。私は内定者の間では「怖い人」で通っている。私の面接方法は取り組んだことを聞くことと、質問してもらうことである。志望動機とか会社研究なんてほとんど聞いていない。そんなのはみなさんしっかり準備しているので、それは最初から5~10分で話し切ってもらう。そこからが本番。どんなことでもいいから真剣になって取り組んだことを聞く。そして質問というか、逆面接とは相手には言わずに、逆面接をやってもらう。当社の何を知りたいのか、仕事のイメージなのか、それともプライベート?何でもいいから聞いてもらう。質問がないという人はその時点で面接終わり。だから10分で終わる人も出てくる。しかし、用意したことは話してもらうので、出し切った気持ちで帰ってもらっていると思う。

内定がほしい気持ちは分かります。志望動機も大切と思う。しかし、もっと大切なのは、その会社や業務内容、またその人の働き方とかに興味を持つことだと思う。自分と対峙している面接官に興味があってもいいと思うし、人生の先輩に聞きたいこともあると思う。そういう興味があれば尋ねたくなると思うのだが、質問はありませんと答える学生の方が少なからず存在する。我々の仕事は好奇心が非常に重要で、そんな興味がわかない人は、どれだけ勉強ができても、うちの会社(少なくとも私の部下)としてはいらない。