久々に購入した経済学の本が、Hart, O. (1995) Firms, Contracts, and Financial Structures. Oxford: Oxford University Press. 訳 オリバー・ハート(2010) 『企業 契約 金融構造』 鳥居昭夫訳、慶應義塾大学出版会です。取引費用論を超えて、所有権(残余コントロール権)という概念を用いて組織の境界線を明らかにしようとしている。修士論文を書くときにGrossman, Hart, Mooreの所有権理論の巨人たちのジャーナルを英語で読みだしたのだが、数式の羅列であまりにも難しく挫折。そのうち英語で若干かじった本が邦訳になったので、興味を持っていたところ、正月すぎに購入し、アメリカ出張に持っていった次第である。
しかし、シアトルからミネアポリスに行く飛行機に忘れてきてしまった(泣)。ナッシュ均衡の章まで読んだが、意外と読みやすい。アメリカの経済学の優れたテキストのとおり、例をふんだんに使って、分かりやすく説明しようとしている。といっても、もう一度購入して読むしかない。くそ~。
おもにMBAプログラムや論文執筆の過程で読んできた経営学と経済学の書籍、それと経営学を理解するために必須の哲学や社会学についての書籍を読み直しています。その時に読めなくて積読になっていた本も読み進めます。MBAを修了したものの、継続的に学ぶためには、何らかの強制力が必要です。そこで、硬軟織り交ぜてご紹介できればと思います。
2011年1月30日日曜日
久々のアメリカ出張
仕事で1週間ほどアメリカに行っていました。
ご承知とは思いますが、もともとアメリカに6年ほど駐在していたので、アメリカは好きなところの一つです。詳細は言えませんが、シアトルで打ち合わせののち、ミネアポリスで弊社の財務状況をご説明するという仕事を今回はしてまいりました。
思い返すと、学生時代初めて行った外国がアメリカでした。大学2回生19歳のころ、ニューヨークに3カ月滞在したのち、バスで大陸を横断してシアトルに到着後、ポートランド、SF、LA、そしてサンディエゴを回ってLAまでヒッチハイクして韓国経由で日本に戻った思い出があります。アメリカといえばペンキのにおい。降り立った瞬間からにおいが違う。初めて行ったNYで初めて住んだのがブルックリンの5番街(5th Avenue)。SubwayのRRで4th Aveで降りて、5分ぐらい歩いたところに3カ月ほど住んでいました。その時初めて、世界を相手に仕事をしたい、と思ったのが今の会社に入ったきっかけかもしれない。その部屋のにおいもペンキ。ルームシェアして4人で住んで・・・・。そのころは、マイクタイソンがすい星のごとく現れて、「あしたのジョーとおんなじやんけ」、なんていいながら、マジソンスクエアガーデンに8回戦を見に行ったのも思い出です。
閑話休題、今回感じたのは、やっぱりアメリカの豊かさ。食事は豊かだし、消費環境も整っている。スーパーも行ったがやっぱり食べ物は豊富だしやすい。ということで、最後の食事について書いておきたい。今回は、ミネアポリスに行くのがメインでした。ミネアポリスというと、いまやなきNorthwestのハブ空港で、何度もなく空港には降りていますが、実際に街に行くの初めてです。
今回は、ミネアポリスでも有名なステーキハウスManny'sで食事をいたしました。アメリカの良心と思いますが、アメリカの肉は本当にうまい!安いステーキハウス(たとえばNYのTad's)を思い浮かべてもらっては困りますが、アメリカはやっぱり肉の国。メニューをちょっとご紹介します。
今回は5名で行きましたが、Seafood Towerというとんでもない一品が登場します。 これは生ガキ、エビ、ロブスター(ボイルオマール)、タラバ(アブラ)が山のようになって登場。昔はこういう高級レストランでは、エビは必ずメキシコのホワイトの大型が出てきましたが、エビが高いので、ブラックタイガーの保水剤(Phosphate)たっぷりのエビでがっくりしました。タラバもある意味喰い飽きているのでどういうこともなく、義務的に喰っていました。アメリカのステーキハウスでは、どの部位を注文するかがポイントで、今回もT-Bone、そして日本ではなかなかお目にかからないBone-In Filletとか、素晴らしいラインアップでした。小生の大好きなのはNY Cutです。今回もNY Cutを頼みましたが、24OZ、つまり600グラムです。肉の国アメリカでも大きな部類と思います。これをミディアムレアで、塩コショウ・炭火焼でお願いする。やっぱりうまい。日本の肉は脂がのっていますが、アメリカの肉は脂が少ないので全部食べられる。それと日本で食べられないのがマッシュドポテト。これにチャイブ、ランバージャックチーズ、それとサワークリームがてんこ盛りにかかっています。これが本当にうまい!
食べた後は、アメリカの方はデザートです。小生はいらないのですがやむをえない。注文を聞くとなんとBrownieです。私とうちの嫁はんは、これを「鉛のケーキ」と呼んで、とにかくこれを食べないためにアイスクリームに逃げていた代物です。これにホットチョコレートソースとファッジを上からとろ~りtぶっかけた逸品(?)。ありえないたべものですが、これを切り分けてアイスクリームを載せる。ありえない食べ物で終了です。
ご承知とは思いますが、もともとアメリカに6年ほど駐在していたので、アメリカは好きなところの一つです。詳細は言えませんが、シアトルで打ち合わせののち、ミネアポリスで弊社の財務状況をご説明するという仕事を今回はしてまいりました。
思い返すと、学生時代初めて行った外国がアメリカでした。大学2回生19歳のころ、ニューヨークに3カ月滞在したのち、バスで大陸を横断してシアトルに到着後、ポートランド、SF、LA、そしてサンディエゴを回ってLAまでヒッチハイクして韓国経由で日本に戻った思い出があります。アメリカといえばペンキのにおい。降り立った瞬間からにおいが違う。初めて行ったNYで初めて住んだのがブルックリンの5番街(5th Avenue)。SubwayのRRで4th Aveで降りて、5分ぐらい歩いたところに3カ月ほど住んでいました。その時初めて、世界を相手に仕事をしたい、と思ったのが今の会社に入ったきっかけかもしれない。その部屋のにおいもペンキ。ルームシェアして4人で住んで・・・・。そのころは、マイクタイソンがすい星のごとく現れて、「あしたのジョーとおんなじやんけ」、なんていいながら、マジソンスクエアガーデンに8回戦を見に行ったのも思い出です。
閑話休題、今回感じたのは、やっぱりアメリカの豊かさ。食事は豊かだし、消費環境も整っている。スーパーも行ったがやっぱり食べ物は豊富だしやすい。ということで、最後の食事について書いておきたい。今回は、ミネアポリスに行くのがメインでした。ミネアポリスというと、いまやなきNorthwestのハブ空港で、何度もなく空港には降りていますが、実際に街に行くの初めてです。
今回は、ミネアポリスでも有名なステーキハウスManny'sで食事をいたしました。アメリカの良心と思いますが、アメリカの肉は本当にうまい!安いステーキハウス(たとえばNYのTad's)を思い浮かべてもらっては困りますが、アメリカはやっぱり肉の国。メニューをちょっとご紹介します。
今回は5名で行きましたが、Seafood Towerというとんでもない一品が登場します。 これは生ガキ、エビ、ロブスター(ボイルオマール)、タラバ(アブラ)が山のようになって登場。昔はこういう高級レストランでは、エビは必ずメキシコのホワイトの大型が出てきましたが、エビが高いので、ブラックタイガーの保水剤(Phosphate)たっぷりのエビでがっくりしました。タラバもある意味喰い飽きているのでどういうこともなく、義務的に喰っていました。アメリカのステーキハウスでは、どの部位を注文するかがポイントで、今回もT-Bone、そして日本ではなかなかお目にかからないBone-In Filletとか、素晴らしいラインアップでした。小生の大好きなのはNY Cutです。今回もNY Cutを頼みましたが、24OZ、つまり600グラムです。肉の国アメリカでも大きな部類と思います。これをミディアムレアで、塩コショウ・炭火焼でお願いする。やっぱりうまい。日本の肉は脂がのっていますが、アメリカの肉は脂が少ないので全部食べられる。それと日本で食べられないのがマッシュドポテト。これにチャイブ、ランバージャックチーズ、それとサワークリームがてんこ盛りにかかっています。これが本当にうまい!
食べた後は、アメリカの方はデザートです。小生はいらないのですがやむをえない。注文を聞くとなんとBrownieです。私とうちの嫁はんは、これを「鉛のケーキ」と呼んで、とにかくこれを食べないためにアイスクリームに逃げていた代物です。これにホットチョコレートソースとファッジを上からとろ~りtぶっかけた逸品(?)。ありえないたべものですが、これを切り分けてアイスクリームを載せる。ありえない食べ物で終了です。
2011年1月4日火曜日
社会科学と信仰と(大塚)読みました
正月に酔った頭で読んだ本です。
ヴェーバーの権威である大塚久雄の講演録のような本です。この本を読んで、ヴェーバーの読み方が少しながら分かった気がします。経営管理を勉強する者としてヴェーバーは絶対に外せない。はっきり言って、総合学力試験は「ヴェーバーの意味」というのがどうしても書けなかったからだと思っている。だからヴェーバーについては読んできたつもりです。大塚先生がいろいろこの本の中で語りかけてくれるが、やはり白眉は「ヴェーバーのプロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神」ですね。ヴェーバーをどのように読むべきかを教えてくれる小文です。それと、ヴェーバー研究者としてどのように対峙してきたか、背筋が伸びる本です。ただ、酔ったくれて読む本ではないことだけは確かです。もう一度読んでレポートします。
大塚久雄(1994)『社会科学と信仰と』みすず書房
目次
はしがき
Ⅰ 信仰と社会
Ⅱ 社会科学の基底
Ⅲ 本と人と
ヴェーバーの権威である大塚久雄の講演録のような本です。この本を読んで、ヴェーバーの読み方が少しながら分かった気がします。経営管理を勉強する者としてヴェーバーは絶対に外せない。はっきり言って、総合学力試験は「ヴェーバーの意味」というのがどうしても書けなかったからだと思っている。だからヴェーバーについては読んできたつもりです。大塚先生がいろいろこの本の中で語りかけてくれるが、やはり白眉は「ヴェーバーのプロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神」ですね。ヴェーバーをどのように読むべきかを教えてくれる小文です。それと、ヴェーバー研究者としてどのように対峙してきたか、背筋が伸びる本です。ただ、酔ったくれて読む本ではないことだけは確かです。もう一度読んでレポートします。
大塚久雄(1994)『社会科学と信仰と』みすず書房
目次
はしがき
Ⅰ 信仰と社会
Ⅱ 社会科学の基底
Ⅲ 本と人と
あけましておめでとうございます 仕事の5冊
新年明けましておめでとうございます。
旧年中、このブログを読んでくださった方々に感謝申し上げます。
さて、昨年1年を振り返ると、10月からの3ヶ月間が一番きつかったような気がします。10月1日付で大阪から東京、また仕事の内容も人事から経営企画に異動になり、今までと違う仕事でなれないうえに、何をしてよいかなかなか見えてこない中で、営業から人事に異動したとき以上の戸惑いを感じています。しかもなれない単身赴任。10月は夢中のうちにすぎ、11月にいったん古本屋に行って本を買い込んでくるところまでは行きましたが、その後なれない仕事が舞い込んだり、人事時代にほぼ一人で担当していた企画案件が再び持ち込まれたりと、バタバタするだけで本を読む暇がほとんどなかった3ヶ月でした。
その中で読んだ本は、仕事で必要だった3冊(正確には5冊)。
McKinsey & Co., Koller, T., Goedhart, M. and Wessels, D. (2005) Valuation: Measuring and Managing the Value of Companies (4th ed.), Hoboken, NJ: John Wiley & Sons. 邦訳 マッキンゼー・アンド・カンパニー、ティム・コラー、マーク・フーカート・デイビッドセッセルズ(2006)「企業価値評価:バリュエーション 価値創造の理論と実践(第4版)』本田桂子監訳、天野洋世、井上雅史、近藤将士、戸塚隆将訳、ダイヤモンド社
経営企画で企業価値評価をやることが増えていることから、神戸MBAの「コジケン」(経営戦略応用研究Ⅰ&Ⅱ)の教科書を何度か通読。 この本は、MBAに来る前に、株式取得による経営参加の投資案件の企画書をまとめるときからずっと読み続けている本で、企業価値評価の実務的参考書としては名著であると思う。英語版のCDのコピーも使っている。2冊組。
同じ文脈で、渡辺章博(2004)「M&Aのグローバル実務:プロセス重視の企業買収・売却のすすめ方』中央経済社を読む。これも神戸MBAのテキストで、著者の渡辺章博氏や佐山展生氏をはじめとするGCAのメンバーが入れ替わり立ち替わり講義(M&A戦略応用研究)。この本自体はアメリカ企業の買収が書かれているが、授業レジュメと一緒に読んで、企業価値評価からデューディリジェンスまでの手続きについて、この本はほぼ実務書のノリで読んでいる。
あとは、M&AとIRのために、Brealey, R., Myers, S. and Allen, F (2006) Principles of Corporate Finance (8th ed.). New York: The McGraw Hill Companies, Inc. 邦訳 リチャード・ブリーリー、スチュワート・マイヤーズ、フランクリンアレン(2007)『コーポレートファイナンス(第8版』藤井眞理子、国枝繁樹監訳、日経BP社 このテキストも神戸MBAのコーポレートファイナンス応用研究のテキスト。この本も結局は企業価値評価の理論的バックボーンと株価形成理論の一端をおさらいするのに読んでいる。2冊組。
要するに、マニュアル本をざっくり読んだような気持ちになっていて、ご紹介するほどではないかと思ったので書いていませんでした。どれも非常に評価の高い良書ですので企業価値評価を仕事で取り組まれている方は読んではいかがでしょうか。経営企画に異動になっても、MBAの授業でやったことが基本にあるので、なんとかついていけています。
今年は、今まで読んできた本をもう一度体系づけて取り組んでいこうと思っています。新刊も頑張って買っていこうと思います。
ことしもよろしくお願いします!
旧年中、このブログを読んでくださった方々に感謝申し上げます。
さて、昨年1年を振り返ると、10月からの3ヶ月間が一番きつかったような気がします。10月1日付で大阪から東京、また仕事の内容も人事から経営企画に異動になり、今までと違う仕事でなれないうえに、何をしてよいかなかなか見えてこない中で、営業から人事に異動したとき以上の戸惑いを感じています。しかもなれない単身赴任。10月は夢中のうちにすぎ、11月にいったん古本屋に行って本を買い込んでくるところまでは行きましたが、その後なれない仕事が舞い込んだり、人事時代にほぼ一人で担当していた企画案件が再び持ち込まれたりと、バタバタするだけで本を読む暇がほとんどなかった3ヶ月でした。
その中で読んだ本は、仕事で必要だった3冊(正確には5冊)。
McKinsey & Co., Koller, T., Goedhart, M. and Wessels, D. (2005) Valuation: Measuring and Managing the Value of Companies (4th ed.), Hoboken, NJ: John Wiley & Sons. 邦訳 マッキンゼー・アンド・カンパニー、ティム・コラー、マーク・フーカート・デイビッドセッセルズ(2006)「企業価値評価:バリュエーション 価値創造の理論と実践(第4版)』本田桂子監訳、天野洋世、井上雅史、近藤将士、戸塚隆将訳、ダイヤモンド社
経営企画で企業価値評価をやることが増えていることから、神戸MBAの「コジケン」(経営戦略応用研究Ⅰ&Ⅱ)の教科書を何度か通読。 この本は、MBAに来る前に、株式取得による経営参加の投資案件の企画書をまとめるときからずっと読み続けている本で、企業価値評価の実務的参考書としては名著であると思う。英語版のCDのコピーも使っている。2冊組。
同じ文脈で、渡辺章博(2004)「M&Aのグローバル実務:プロセス重視の企業買収・売却のすすめ方』中央経済社を読む。これも神戸MBAのテキストで、著者の渡辺章博氏や佐山展生氏をはじめとするGCAのメンバーが入れ替わり立ち替わり講義(M&A戦略応用研究)。この本自体はアメリカ企業の買収が書かれているが、授業レジュメと一緒に読んで、企業価値評価からデューディリジェンスまでの手続きについて、この本はほぼ実務書のノリで読んでいる。
あとは、M&AとIRのために、Brealey, R., Myers, S. and Allen, F (2006) Principles of Corporate Finance (8th ed.). New York: The McGraw Hill Companies, Inc. 邦訳 リチャード・ブリーリー、スチュワート・マイヤーズ、フランクリンアレン(2007)『コーポレートファイナンス(第8版』藤井眞理子、国枝繁樹監訳、日経BP社 このテキストも神戸MBAのコーポレートファイナンス応用研究のテキスト。この本も結局は企業価値評価の理論的バックボーンと株価形成理論の一端をおさらいするのに読んでいる。2冊組。
要するに、マニュアル本をざっくり読んだような気持ちになっていて、ご紹介するほどではないかと思ったので書いていませんでした。どれも非常に評価の高い良書ですので企業価値評価を仕事で取り組まれている方は読んではいかがでしょうか。経営企画に異動になっても、MBAの授業でやったことが基本にあるので、なんとかついていけています。
今年は、今まで読んできた本をもう一度体系づけて取り組んでいこうと思っています。新刊も頑張って買っていこうと思います。
ことしもよろしくお願いします!
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