昨日MBAの同期の結婚披露2次会に行ったことを報告しました。
神戸は六甲から西はトンとご無沙汰で、数年ぶりに昨日行った次第です。
せっかくなので、ちょっと早く出て三宮から高速神戸までぶらぶら歩いていこうと思って、久々に立ち寄ったのが、三宮の「ナガサワ文具センター」。文房具の品ぞろえがいいので、 昔はよく通っていたお店です。すると偶然、長原幸夫さんのペンクリニックをやっていました。次の日(要するに今日30日です)もやっているということで、昔から気になっていた万年筆を持ち込むことにしました。
そして、本日11時ごろに再度ナガサワ文具センターに行くと、「1時半までお待ちいただけますか」とのこと。もちろんここまできて引っ込むわけにはいきませんから、「お待ちします」と申し上げて、食事に出ました。何を食べるか迷いましたが、いつも店の前までは行くのですが行列に恐れをなしてもう20年は食べていない「老祥記」のぶたまんを食べようと思い立ち、南京町まで行くと、行列が! それでも思ったほど待たずに「6こください」。要するに昔風に言うと2皿ですな。540円なんで高いのか安いのかよくわかりません。昔は15こぐらい食べていましたが、さすがにダイエット中の中年おやぢが15こも注文できません。
そして着席して待つこと3分、20年ぶりのご対面、感動でした!やっぱりここのぶたまんには「ソースと辛子」です。ここのぶたまんは味が濃いので、つけなくてもうまいのですが、昔からの長年の深層心理への刷り込みとは恐ろしいもので、おもむろに辛子を小皿にとり、ソースを入れ始めたところで、前の小学生が「おとうさん、肉まんにソースだって、おかしくない?」って関東弁で話すのを聞いて、周りを見ると、圧倒的多数が酢醤油で召し上がっていました。「酢醤油はシュウマイか餃子ちゃうんか!肉まんちゃう、ぶたまんや!ぶたまんはソースやろ!」と叫びたくなりましたが、そんなことを言っても仕方がないので、黙って賞味してきました。ここのぶたまんのうまいのは、なんといっても皮です。いつもこの皮を食べると、神戸はパンがうまいんやもんなぁ~、って全く意味のないことを考えています。
そして、三宮と元町をぶらぶらして、1時半にナガサワに戻ると、順番になっていました。
私が中学生のころに遠い親せきが亡くなった時の形見分けでもらった「白い山」の一番太いやつです。ですから、40~50年は経過しているペンです。書くと引っかかりがきつくてほとんど使わずに置いてありましたが、一度見てもらえばまた使うかもしれないという思いで持ち込みました。「よろしくお願いします」で開口一番、「おぉ、きたね」とおっしゃって、「これはきわものだね」とのこと。「もうだめですか?」と伺ったところ、「いえいえ、こういうペン先の白い山は珍しいから。これは調整しますけど、書き味が今のような書き味にして使えるようにしますから」とのことでした。なにやら、ペン先が刀のようになっていて、ミュージックペン(音符を書くペン)のようになっているそうです。そして、横のペンマニアの方に「これは珍しいでしょ?」といって見せておられました。その方も「こんなペン先ははじめてみました」とのことで、長原さんのお話では前の持ち主が削ったのではないか、もしかしたら音楽関係の方で音符を書かれる人か、などと尋ねられましたので、「いえ、違います」とお答えした次第です。
ぐいぐいペン先を開いて、そして小型グラインダーのようなもので削って、15分ほどで完成しました。「いいですか、こうやってペンをちょっと立てて書くと、横線が太く、縦線が細くなるでしょ?払いや止めがよくわかりませんか?そしてちょっと寝かせると、横線も縦線も細くなるでしょ?こういう書き味です。どうですか」とのことでした。
書いてみて、たった15分のことで感動の書き心地に変身していました。引っかかりが全く消えていて、そして、あまりなれない書き心地ですが、確かにおっしゃるように線の太さが自由自在に変わる不思議なペンです。「もし気に入らなくて中字にしたければいつでもできますから持ってきてください。しかし、これを最初にお持ちだった方を偲ぶのにはこの方がいいと思います。普段使いには別の万年筆で、これは手紙とか特別な用途にお使いになればどうですか?」とのことで、非常にありがたく承りました。
最後に「いやぁ、いいものを拝見しました。楽しかったです」と言っていただけた時は、本当に「こちらこそ本当にありがとうございました」と深々と頭を下げた次第です。長原さんのお人柄がいっぺんにすきになる1日でした。次はペンクリニックの時にセーラーをナガサワで買って、調整に出そうかな、なんて思えます。
いま、改めて試し書きしてみましたが、ぬらぬら~っと書ける書き心地、最高です。こんなに変わるものとは思いもしませんでした。改めて感動!
おもにMBAプログラムや論文執筆の過程で読んできた経営学と経済学の書籍、それと経営学を理解するために必須の哲学や社会学についての書籍を読み直しています。その時に読めなくて積読になっていた本も読み進めます。MBAを修了したものの、継続的に学ぶためには、何らかの強制力が必要です。そこで、硬軟織り交ぜてご紹介できればと思います。
2010年5月30日日曜日
戦略暴走(三品)について
三品和広(2010)『戦略暴走:ケース179編から学ぶ経営戦略の落とし穴』東洋経済新報社が5月28日に出版され、さっそく購入しました(また小遣いが・・・・)。
短いケースが179も収められています。三品先生もおっしゃっていますが、社内研修の材料として格好であると思います。以前、若手の研修(というか勉強会)にオブザーバーとして参加してくれという依頼があり、日本語のケースを使った研修をやったことがあります。
伊丹先生の『経営戦略の論理』 にも『ケースブック:経営戦略の論理』という副読本があって、16本のケースが紹介されています。そのときには、ここからとったのではありませんが、ケーススタディで深く考えさせるためには、この程度の分量は最低必要と思っていました。そうなると、ケース自体が一般的なサラリーマン受講者にとっては長く、読みこんでくる余裕がないといった不満がありました。
三品先生の本をざっと眺めたところ、ケース一つ一 つは短いので、3本ぐらい一気に取り組ませることができると感じました。しっかりと取り組ませたうえで、どんどん長いケースにも取り組ませることで、ケーススタディからの学びが深くなると感じます。
これも後ほど精読することにします。
短いケースが179も収められています。三品先生もおっしゃっていますが、社内研修の材料として格好であると思います。以前、若手の研修(というか勉強会)にオブザーバーとして参加してくれという依頼があり、日本語のケースを使った研修をやったことがあります。
伊丹先生の『経営戦略の論理』 にも『ケースブック:経営戦略の論理』という副読本があって、16本のケースが紹介されています。そのときには、ここからとったのではありませんが、ケーススタディで深く考えさせるためには、この程度の分量は最低必要と思っていました。そうなると、ケース自体が一般的なサラリーマン受講者にとっては長く、読みこんでくる余裕がないといった不満がありました。
三品先生の本をざっと眺めたところ、ケース一つ一 つは短いので、3本ぐらい一気に取り組ませることができると感じました。しっかりと取り組ませたうえで、どんどん長いケースにも取り組ませることで、ケーススタディからの学びが深くなると感じます。
これも後ほど精読することにします。
MBAの仲間たち
今日は、MBAの同期生の結婚披露2次会があった。同期は約70名ですが、20数名が参加。東京などに散っている仲間を考えれば、半分ぐらい来た勘定になると思う。素晴らしい2次会でした。
今日言いたいことは、MBAで学ぶと、仲間のコムラード意識とでもいうか、戦友とでもいうか、そういう連帯感が強い集団になるということです。神戸の場合、全員が社会人で毎日の仕事に加えて膨大な課題と格闘しています。M1のころは、プロジェクト、授業でのグループ、そしてゼミと、いろいろなグループが形成されている中で協働していく中で、仲間意識が強まります。M2は学位論文に向けて孤独な登攀が続きますが、その中でもゼミの仲間に助けられて山頂を目指します。それぞれの仲間のアプローチは違うかもしれませんが、「場」を共有して同じ目標に向かって走っていくことで、より強い連帯感が生まれるのだと思います。
いつでも年齢や地位を問わず話ができる友人が得られたことは、この年を考えると貴重です。こういう飲み会はいつあっても楽しく、今日は久しぶりにお目にかかる方とも会えて、アンワインドできた1日でした。
今日言いたいことは、MBAで学ぶと、仲間のコムラード意識とでもいうか、戦友とでもいうか、そういう連帯感が強い集団になるということです。神戸の場合、全員が社会人で毎日の仕事に加えて膨大な課題と格闘しています。M1のころは、プロジェクト、授業でのグループ、そしてゼミと、いろいろなグループが形成されている中で協働していく中で、仲間意識が強まります。M2は学位論文に向けて孤独な登攀が続きますが、その中でもゼミの仲間に助けられて山頂を目指します。それぞれの仲間のアプローチは違うかもしれませんが、「場」を共有して同じ目標に向かって走っていくことで、より強い連帯感が生まれるのだと思います。
いつでも年齢や地位を問わず話ができる友人が得られたことは、この年を考えると貴重です。こういう飲み会はいつあっても楽しく、今日は久しぶりにお目にかかる方とも会えて、アンワインドできた1日でした。
2010年5月29日土曜日
「ハーバード白熱教室」(Justice with Michael Sandel)がおもろい!
私は、テレビはNHKを愛用していまして、受信料のもとをとるためにも、民放をみることはあまりありません。というより、NHKの番組の品質が高いので、満足度が高いからです。
周りが、『ハーバード白熱教室』が面白い、と言っていたのですが、日曜日の18:00~19:00ということもあって、いつ見逃していました。先週日曜日みて、衝撃を受けました。おもろい!そこで、オリジナル英語版の『Justice with Michael Sandel』を会社の昼休みなどに毎日のようにみています。
ハーバードで行われている授業のテレビ版なのですが、1000人以上の大教室でインタラクティブな授業を行い、しかも分かりやすい。実は学部が法学部だったので、功利主義や社会契約論のようなことは法哲学でやったのですが実に教え方がうまい。引き込まれていきます。会社でお勧めして、みた人が「何がおもろいねん」というと、ちょっと悲しくなりますが、本当にお勧めです。
またこれも本が出てしまいました。Sandel, M (2009) Justice: What's the Right Thing to Do?, Farrar, Strause & Giroux (鬼澤忍訳『これからの正義の話をしよう:今を生き延びるための哲学』早川書房
さっそく購入して待機しております!映像見てから読むつもりです。
周りが、『ハーバード白熱教室』が面白い、と言っていたのですが、日曜日の18:00~19:00ということもあって、いつ見逃していました。先週日曜日みて、衝撃を受けました。おもろい!そこで、オリジナル英語版の『Justice with Michael Sandel』を会社の昼休みなどに毎日のようにみています。
ハーバードで行われている授業のテレビ版なのですが、1000人以上の大教室でインタラクティブな授業を行い、しかも分かりやすい。実は学部が法学部だったので、功利主義や社会契約論のようなことは法哲学でやったのですが実に教え方がうまい。引き込まれていきます。会社でお勧めして、みた人が「何がおもろいねん」というと、ちょっと悲しくなりますが、本当にお勧めです。
またこれも本が出てしまいました。Sandel, M (2009) Justice: What's the Right Thing to Do?, Farrar, Strause & Giroux (鬼澤忍訳『これからの正義の話をしよう:今を生き延びるための哲学』早川書房
さっそく購入して待機しております!映像見てから読むつもりです。
経営戦略の論理(伊丹)
どんどん時代が古くなっていきますが、次はこれまた日本の経営戦略に関する本の金字塔の1冊、伊丹敬之(2003)『経営戦略の論理 第3版』日本経済新聞社です。
なぜ、こんな本を最近多読しているかというと、経営幹部に対する研修を企画せよ、と経営企画室から難題を持ちかけられたからです。いい機会なので日本の経営学者による日本の経営理論を見つめなおす意味でも、ちょっとしっかりと読んでいます。
といっても、ほかの本を読んでいないわけではありません。もともと何冊か並行して読めるタイプなので、そういう読み方もしています。
なぜ、こんな本を最近多読しているかというと、経営幹部に対する研修を企画せよ、と経営企画室から難題を持ちかけられたからです。いい機会なので日本の経営学者による日本の経営理論を見つめなおす意味でも、ちょっとしっかりと読んでいます。
といっても、ほかの本を読んでいないわけではありません。もともと何冊か並行して読めるタイプなので、そういう読み方もしています。
戦略不全の論理(三品) 読み終わりました
この本、2年ぶりぐらいに読みましたが、やはり現代日本の経営戦略に関する書籍の代表作の一つとの意を強くしました。
最初、第一部では、とっつきやすいところから始め、売上高と営業利益率、次にコマツとキャタピラーの比較ケーススタディの定性的なアプローチを通じて戦略不全について考えさせる。
第二部では、そしてミクロ経済学の競争モデルをどのように応用するのか、という風に難度が少しずつ上がっていく。そして、売上高と営業利益率にもう一度立ち返って、ケーススタディと言えば定性的になりがちなところをあえて定量的に押さえ、戦略について考えさせる。
そして白眉の第三部。経営戦略がなぜ不全に陥るかの一つの解として、経営者を取り上げる。経営者の任期が戦略に、そして最終的に収益にどのように影響するかについて、三品先生のお考えが定量的な分析を通じて提示されていく。
この本のよさは、最初はとっつきやすく、少しずつ難度が上がっていくところです。ミクロ経済学(ビジネスエコノミクス)や統計学の基礎的な知識があるとさらに読みやすいのですが、そうでなくても読めるようには工夫してあるので、一般的ビジネスマンでも読みこなせます。
この本を読んで感じるのは、 右肩上がりの高度経済成長時代に入社し、キャリア形成期からマネジャー経験を重ねるころまでは、何もしないでも業績が伸びた時代の人物が、この不透明で混沌とした経済状況の中で会社のかじ取りをしていることに対する不安である。第二次世界大戦後、日本の第二の創業期とも言える時代に経営のかじ取りをしていた世代はすでになく、その次の次の世代ぐらいになっており、操業の苦しみは知らず、先人の遺産と環境でマネジャーをつつがなく過ごした経験しかない経営者に何が分かるのだろうか。こういう経営者ほど勉強していないし、MBA教育を否定する。かといって、「持論」をTheory in Practiceともいえるまでの説明力をつけていない。
経営の実際にあたって、基礎的な学問の素養と継続的なブラッシュアップは絶対に必要であると感じる。MBAをそのブラッシュアップのための機会ととらえると、私の場合は本当によかったと思う。
こういう「学び」を否定する人々がかわいそうです・・・。
三品和広(2004)『戦略不全の論理―慢性的な低収益の病からどう抜け出すか』東洋経済新報社
目次
はしがき
第1部 戦略不全の実態
第1章 日本企業の戦略不全症
第2章 データに見る戦略不全
第3章 ケースに見る戦略不全
第2部 戦略とは何か
第4章 演繹的マクロ戦略論
第5章 昨日的ミクロ戦略論
第6章 大局的判断の戦略論
第3部 戦略不全の背景と処方箋
第7章 経営戦略の3要件
第8章 日本企業の経営者
第9章 戦略不全の処方箋
参考文献
索引
最初、第一部では、とっつきやすいところから始め、売上高と営業利益率、次にコマツとキャタピラーの比較ケーススタディの定性的なアプローチを通じて戦略不全について考えさせる。
第二部では、そしてミクロ経済学の競争モデルをどのように応用するのか、という風に難度が少しずつ上がっていく。そして、売上高と営業利益率にもう一度立ち返って、ケーススタディと言えば定性的になりがちなところをあえて定量的に押さえ、戦略について考えさせる。
そして白眉の第三部。経営戦略がなぜ不全に陥るかの一つの解として、経営者を取り上げる。経営者の任期が戦略に、そして最終的に収益にどのように影響するかについて、三品先生のお考えが定量的な分析を通じて提示されていく。
この本のよさは、最初はとっつきやすく、少しずつ難度が上がっていくところです。ミクロ経済学(ビジネスエコノミクス)や統計学の基礎的な知識があるとさらに読みやすいのですが、そうでなくても読めるようには工夫してあるので、一般的ビジネスマンでも読みこなせます。
この本を読んで感じるのは、 右肩上がりの高度経済成長時代に入社し、キャリア形成期からマネジャー経験を重ねるころまでは、何もしないでも業績が伸びた時代の人物が、この不透明で混沌とした経済状況の中で会社のかじ取りをしていることに対する不安である。第二次世界大戦後、日本の第二の創業期とも言える時代に経営のかじ取りをしていた世代はすでになく、その次の次の世代ぐらいになっており、操業の苦しみは知らず、先人の遺産と環境でマネジャーをつつがなく過ごした経験しかない経営者に何が分かるのだろうか。こういう経営者ほど勉強していないし、MBA教育を否定する。かといって、「持論」をTheory in Practiceともいえるまでの説明力をつけていない。
経営の実際にあたって、基礎的な学問の素養と継続的なブラッシュアップは絶対に必要であると感じる。MBAをそのブラッシュアップのための機会ととらえると、私の場合は本当によかったと思う。
こういう「学び」を否定する人々がかわいそうです・・・。
三品和広(2004)『戦略不全の論理―慢性的な低収益の病からどう抜け出すか』東洋経済新報社
目次
はしがき
第1部 戦略不全の実態
第1章 日本企業の戦略不全症
第2章 データに見る戦略不全
第3章 ケースに見る戦略不全
第2部 戦略とは何か
第4章 演繹的マクロ戦略論
第5章 昨日的ミクロ戦略論
第6章 大局的判断の戦略論
第3部 戦略不全の背景と処方箋
第7章 経営戦略の3要件
第8章 日本企業の経営者
第9章 戦略不全の処方箋
参考文献
索引
2010年5月16日日曜日
戦略不全の論理(三品)
次は、少し前に出た本ですが、三品和広(2004)『戦略不全の論理:慢性的な低収益の病からどう抜け出すか』東洋経済新報社を再読します。実はこの本、2004年に出版されたころに買ったのを覚えています(初版でした)。MBA時代にも何度も読んだのですが、最近楠木先生や沼上先生の本を立て続けに読んで、三品先生のお考えをもう一度確認する意味で再読します。
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